Key words:Capacitance,C-Meter,Crystal Ladder Filter,Mica,Polystyrene,C-MOS 4583B,74HC00,LQT100KX,C-MOS OP-Amp,AN8005

Simple C-Meter,You can build !(Part 2)

Simple C-meter,it's good for homemede Crystal Ladder Filters.
ラダー型クリスタル・フィルタの自作に便利なCメーター(Part.2:調整編)

(Ver.1.0a: Feb.13 2005+Ver.1.0b: Feb.17 2005+Ver.1.1a: Feb.18 2005+Ver.1.2: Feb.19 2005+Ver.1.3: Apr.18 2005+Ver.1.4: Apr.19 2005+Ver.1.5: Jun.12 2005)

Testing-2

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written by Takahiro Kato JA9TTT/JH1WBU, Saitama JAPAN

http://ja9ttt.homedns.org/hamf/mymes/C-meter_KL-59M_P2.html



このページの目的
本編は、C-Meter製作編(Part1)に続く調整編(Part2)です。製作編をまだご覧でなければ、まずは製作編からご覧下さい。

さて、容量計の組立が済みました。このページでは、確認・調整・校正の手順を説明しています。これらが済めば測定器として完成です。


計測器の「魂」
ごく簡単な回路なら無調整で使えることもあります。しかし、シンプルとは言え製作した容量計は一応『計測器』の仲間です。調整・校正を行って初めて『魂(たましい)』が入ります。手順に従い一歩ずつ進めます。途中でおかしな所がみつかれば、それ以上進まず、前に帰って確認します。そして調整のやり直しから再出発です。実際やってみると調整は実に簡単にできますが、文章ではどうしても長くなります。元々がシンプルな回路ですから、トラブルもなく簡単にできるでしょう。


調整と校正の手順について
これから行なう作業の流れです。

  1. 配線の目視確認
    まず最初に、配線ミス、ハンダ付けに問題ないか十分に検査します。
  2. 電源関係の確認
    通電して各部の電圧確認、クロック発振の確認をします。
  3. アンプ・オフセット調整
    出力アンプ部分のオフセット調整(ゼロあわせ)をします。
  4. スパン調整・容量校正
    標準容量を使ってスパン調整(フルスケールの調整)をします。
以上、すべては一方向に進みます。一度前に戻って追込むと言った作業はありませ。但し、前のSTEPが不完全だと予定通りになりません。各STEPごとに確実にやりましょう。


ご案内
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調整は何をするのか?
C-Meter-CAL.GIF 作ったままでは、ゼロ点がゼロでなく、実際の容量値と合わない出力電圧になっています。図の、の線のようになっているでしょう。これをの実線のように、容量ゼロのときゼロで、例えば500pFを接続したときには5.00Vが出力されるようにします。


調整に使う道具は?
CM_CAL_Tools.JPG
調整には以下の道具を用意します。(写真参照)

  1. デジタルテスタ
    必要な機能:桁数は3桁半(1999表示)で、DC200mVの測定レンジがあるもの。
  2. オシロスコープ
    12.5KHzの波形確認ができるもの。必須ではありません。もしあれば便利。
  3. 直流電源
    BL-006P(9V)乾電池、またはDC9V100mA程度が供給できる電源装置。(乾電池を推奨)
  4. ショートワイヤ
    両端にミノムシ・クリップが付いた長さ10cm程度の電線。
  5. 調整用ドライバ
    半固定抵抗器のサイズにあったもの。セラミック・ドライバなど非金属製ならなお良い。
  6. 校正用標準容量
    正確な容量値がわかっているコンデンサ。470pF前後のもの。180pF前後のもの。後で説明します。


もう一度、配線の確認を!
もし配線が違ったまま通電すると、ICが壊れてしまうかもしれません。気付いて直しても、もはや正常には動作しないでしょう。そうなると、故障診断の『技術』を要するので、初心者の手には負えません。どんな製作にも共通しますが、通電する前に配線ミスに気付くことはとても大切です。ICの向き、ダイオードや電解コンデンサの極性、3端子レギュレータの入出力など、入念に見ます。


調整STEP-1:電源関係の確認
KL-59M_CAL_STEP1.GIF 通電する前に、導通試験をしましょう。テスタの抵抗測定レンジで行ないます。プラス(赤)リードを回路図のTP-5、マイナス(黒)リードをTP-0に接続して抵抗値を測定します。同様に、赤のリードを、TP-2、TP-3にして調べます。無限大あるいは数100Ω以下ならどこかに間違いがあるので、もう一度見直してください。

電源の確認(STEP-1の説明図を参照)
電池端子に9Vをつなぎます。スイッチONすると発光ダイオードが一瞬明るく光った後、やや暗めに点灯すれば正常です。
+5V電源を確認します。TP-0とTP-2の電圧を測定し、4.75〜5.25Vの範囲なら正常です。
-1.6V電源を確認します。TP-0とTP-3の電圧を測定し、-1.5〜-1.8Vの範囲なら正常です。

上記の通りでないときは、どこかが異常です。ハンダ・ショートや、誤配線を調べます。

クロック波形確認:もしオシロスコープをお持ちなら、TP-6の波形も確認しておきます。


調整STEP-2:アンプ・オフセット調整
KL-59M_CAL_STEP2.GIF 出力アンプ部分のオフセット調整(ゼロあわせ)をします。(STEP-2の説明図を参照)

前準備:まず、ショートワイヤでTP-0とTP-1の間を接続します。デジタルテスタを直流200mVレンジにして、出力端子J-3、J-4に接続します。VR2(AJD-FS)は概略中央の位置にします。

確認と調整:通電します。数mV〜数10mVを示すはずです。この電圧が、-0.5mVになるようにオフセット調整用半固定抵抗VR3をあわせます。数字が安定しないかも知れませんが、-0.3〜-0.8mVの範囲に入れば良いです。少々イレギュラーですが、ゼロに合わせるのではないことに注意して下さい。(使用時の使い易さを考え、このように合わせています)調整が済んだら、TP-1、TP-0間のショートワイヤをはずします。


基準用(!)コンデンサ
Cap_for_CAL.JPG 容量計を校正するのですから、基準になる容量(コンデンサ)が必要です。調整方法は、STEP-3で説明しますが、写真の472pFを測定したときに、出力電圧が4.72Vになるようにあわせます。

写真の『472pF』は別の容量計で実測した値です。しかし、高精度の容量計は一般的ではないと思います。精度1%のコンデンサは市販されていますから、それを使うのが良いでしょう。1%精度の市販コンデンサを高精度の容量計(精度0.25%以内)で確認したところ、5個の平均誤差は0.4%くらい、誤差最大のものでも0.7%くらいでした。この程度の精度があればアマチュア的には十分校正に使えます。

しかし、誤差1%のコンデンサは、入手しにくいかもしれません。そこで、製作される方を対象に、実測した校正用コンデンサを頒布しました。皆さんそれぞれに製作・完成されてうまく働いているようです。


調整STEP-3:スパン調整・容量校正
KL-59M_CAL_STEP3.GIF いよいよ、最後の調整です。標準容量を使ってスパン調整(フルスケールの調整)をします。
難しくないですが、精度良く校正するには順序通りやる必要があります。良く読んでからやって下さい。(STEP-3の説明図を参照)

  1. 調整準備:
    デジタル・テスタを200mVレンジにし、出力端子J-3、J-4に接続します。テスタと本機の電源をオンしたまま、15分以上通電しておきます。周囲温度はなるべく常温(20〜26℃)で。
  2. ゼロ調整
    パネルに取付けてある、ゼロ調整用可変抵抗(VR1:ADJ-Zero)をゆっくり回して、ゼロに合わせます。
    但し、最小桁(0.1mVの所)は0.01pFに相当し、少々不安定なので、なるべくゼロになれば結構です。
  3. 出力電圧の計算
    校正用コンデンサの容量値を確認し、所定の出力電圧を計算しておきます。
    容量(pF)×10mVが所定の値です。いま、472pFだとすれば、472×10mV=4,720mV(=4.72V)です。
  4. スパン調整(フルスケール調整)
    テスタを20Vレンジに切換えます。上記の校正用コンデンサを測定端子(Cx)に付けます。
    所定の電圧になるよう、VR2(ADJ-FS)を調整します。上の例では4.72Vに合わせます。
  5. ゼロ点の再確認
    VR2(ADJ-FS)の調整が済んだら、一旦、校正用コンデンサを外します。
    テスタを2Vレンジにし、ゼロの確認をします。最下位桁が0のままか、0と1を繰り返す状態ならOKです。
  6. 直線性確認
    テスタのレンジを2Vにします。約180pFコンデンサをCx測定端子に付けます。
    既知容量が185pFだとすれば、1,850mVになるはずです。1%以内にあれば合格です。
なお、項目6の直線性確認で、所定の範囲に入らない場合は、180pFを付けた状態でVR2を調整し、逆に470pFの方を確認する方法もあります。微小容量側の精度を重視したい場合には、180pFで合わせるのも良いです。なお、校正中はゼロ点が変動していないか時々確認しながら進めます。もしずれているようならVR1で再度ゼロを合わせてからVR2を調整します。


参考事項:調整しきれない場合の対処方法
スパン調整用の可変抵抗(VR2)をいっぱいに回し切っても調整しきれない場合があるかもしれません.そのようになったら、以下の何れかの方法で可変範囲を変更して下さい.
この理由は、部品バラツキ・・・ワンショットマルチのメーカーの違い、或いはロットの違い、3端子レギュレータの出力電圧バラツキ、抵抗誤差などで合算したバラツキが設計時の予定を超えることがあるためです。
    ケース1:VR2を最大にしても、まだ表示が少ないとき.
    具体例:調整用C=472pFに対して、VR2を最大抵抗の位値にしても4.72Vより表示値が小さい.

  1. 抵抗器R6(現状は11KΩ)を12KΩに交換する.
    交換する12KΩは金属皮膜抵抗を使います.

  2. 抵抗器R7(現状は22KΩ)を20KΩに交換する.
    交換する20KΩは金属皮膜抵抗を使います.

  3. 抵抗器R7に、並列に220KΩの抵抗を追加する.(推奨)
    追加する220KΩはカーボン抵抗(誤差5%)でも良いです.
何れの方法も効果は同じですから、どれか一つお好きな方法を選んで下さい.(必ずどれか一つのこと
    ケース2:VR2を最小にしても、まだ表示が大きいとき.
    具体例:調整用C=472pFに対して、VR2を最少抵抗の位置にしても4.72Vより表示値が大きい.

  1. 抵抗器R6(現状は11KΩ)を10KΩに交換する.
    交換する10KΩは金属皮膜抵抗を使います.

  2. 抵抗器R6に、並列に110KΩの抵抗を追加する.(推奨)
    追加する110KΩはカーボン抵抗(誤差5%)でも良いです.

  3. 抵抗器R7(現状は22KΩ)を24KΩに交換する.
    交換する24KΩは金属皮膜抵抗を使います.
何れの方法も効果は同じですから、どれか一つお好きな方法を選んで下さい.(必ずどれか一つのこと


以上で調整・校正が済みました。デジタル・テスタに接続すれば容量が直読できます。手元にあるコンデンサを測定してみましょう。測定を始める前に必ずゼロ調整をするのが精度良く計測するコツです。但し、使用環境(温度など)が一定ならば、ゼロ調整を頻繁にする必要はありません。あとはいろいろ測定してみて使い勝手を確かめてください。200pF以下の測定には、テスタの2Vレンジで、それ以上500pFまでは20Vレンジで読みます。最近は、最大3999表示のテスタもあるので、その場合は400pFまで0.1pF単位で読めるのでFBですね。

正常に動作していれば、問題ないはずですが、全体の消費電流を確認しておくのも良いです。だいたい3mA以内のはずです。


Part 2:調整編のエピローグ
『仏作って魂入れず』と言いますが、調整と校正は計測器の魂です。きちんと管理された計測器は、定期的な確認と校正をしています。そして、認定機関の基準器との「トレーサビリティ体系図」をもって信憑性を示すのが一般的です。アマチュアには、そうした定期校正は難しいでしょう。どんな高級機でも経過年数に従い精度が低下するのを忘れる訳には行きません。そのあたりは割り切って考える方が良いのですが、なるべく精度を維持したいものです。良質なマイカコンデンサは経年変化が少ないので、何かの機会に絶対値を知っておけば精度確認用に十分役立つでしょう。計測の裏側には常に精度の問題があることを忘れないようにしたいものです。

表示器内蔵のスタンドアローン型で製作されたい方は、Part-3:LCDパネルメータ製作・改造編を続けてご覧ください。


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End of Part 2 / 調整編おわり

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