ラジオに使われた昔の電子デバイス
ラジオに使われていた初期の電子デバイスの幾つかをご紹介します。    de JA9TTT/1    Takahiro Kato

Ver.1.1.0b:March 25 2004

FOXTON FOXTONの固定鉱石検波器
今では入門用ラジオと言えば、3端子型のラジオ用ICでしょうか。その昔のラジオ少年は、ゲルマニウムラジオを作りました。ゲルマニウムダイオードは半導体が発達してからの検波器です。それ以前は鉱石検波器が入門用ラジオの定番デバイスでした。写真は有名な『FOXTON』ブランドの固定鉱石検波器です。狐崎電機と言う会社の製品だったのでFOXなる商品名が使われたのです。箱から覗いているのは薄紙に印刷された使用説明書。L型金具(2個)は木台に検波器を取付けるのに使います。350pFのエヤーバリコンとスパイダーコイル、2千Ωのマグネチック・レシーバ、そしてFOXTONから少年たちの夢が始まったのです。
FOXTONの固定鉱石は半導体デバイスの始祖なので、御神体として神棚に祀り、朝な夕な拝礼を欠かしておりません。(ウソ)

UX-201-A サイモトロンUX-201-A型三極管
初期の万能真空管です。検波に、増幅にと何にでも使われました。まだそんなに真空管の種類は無かったのです。もちろん五極管も発明されていません。東京電気のサイモトロン・ブランドUX-201-Aです。まだ並四ラジオなる形式さえもなかった1920年代の真空管です。フィラメントは蓄電池で、プレートは乾電池から電源を供給していました。東京電気は、後に芝浦製作所と合併し東京芝浦電気になります。今の東芝のルーツです。初期の私設無線電信電話実験局(HAMの御先祖)では0-V-1のような受信機のほか、送信機にも使ったらしい。たいしてパワーは出ませんからQRPerの御先祖でもあります。(Hi)

1T4-SF 1T4−SF 五極管
ずっと時代は下って、戦後のポータブルラジオに使われた乾電池用真空管(電池管)です。ゲルマラジオに続くラジオ少年の次のステップとして、1T4を使った簡単なラジオの製作記事が雑誌を賑わさせた時代がありました。本来は乾電池式4球スーパーへテロダインの中間周波増幅に使われる真空管です。-SFと言うのはフィラメント電流を半分にした省エネ管です。フィラメント電流が少ない(25mA)のは良いのですが、馬力は普通の1T4の1/4位しかありません。ラジオ以外には適していないようです。QRP送信機には-SF管は不適当です。普通タイプでも0.1WくらいのQRPpがせいぜい。電池管はプレート電流をちょっと欲張るとすぐにエミゲン(=エミッション減退)になります。フィラメントが貧弱過ぎるのですね。また、VXO発振できないか実験しましたが、gmが低すぎてダメでした。普通の水晶発振なら可能です。

やがてトランジスタの時代が来るとまったく省みられなくなります。写真は神戸工業(TENブランド)の1T4-SFです。別名1AM4の名前があります。ちなみに、電池管式4球スーパは、1R5(周波数変換)-1T4(中間周波増幅)-1S5(検波・低周波増幅)-3S4(低周波出力)が標準的。それぞれの真空管に省エネ型の-SFもありました。A電池(フィラメント)には単1×2(UM-1×2)、B電池(プレート)には67.5V(BL-145など)の積層乾電池が必要でした。(電池の維持費が高い)

こんどまたいつかラジオパーツを追加します。

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